言志四録とは?
言志四録とは、人間の生き方、在り方が書かれているものだと、わたしは思う。
江戸時代、朱子学、陽明学に通じ、幕府の学問所である「昌平黌」(しょうへいこう)の儒官を務めた佐藤一斎氏が40年以上の歳月をかけて著したものである。
吉田松陰、西郷隆盛、坂本龍馬などが学び、人生や仕事の指針となってきた名語録であり、小泉純一郎元首相も国会で引用したこともある。
自分の人生を創造する上で大切にするべき、基本とする理念とも言える。
今、情報化社会で毎日、過剰なまでの情報の渦の中に生きている私たち。
物質的には恵まれているが、精神的に恵まれ、豊かさ、安定を感じている人は、どれほどいるのだろうか?
カウンセラーやセラピストでも迷う時代である。
この迷いをなくすために、先人たちの教えを知り、それを学び、意識すると心が整ってくると思う。
そして、スピリチュアル界で語られている「宇宙の真理」は、すでに言志四録の中で語られているのである。
佐藤一斎氏がまとめた言志四録は、
言志録、言志後録、言志晩録、言志耊(てつ)録の四編からなる。
種類 | 訓数 | 西暦年 | 時代 | 一斉年齢 | |
第一編 | 言志録 | 246条 | 1813~1824年 | 江戸時代将軍家斉の治政 | 42~54歳 |
第二編 | 言志後録 | 255条 | 1828~1837年 | 57~66歳 | |
第三編 | 言志晩録 | 292条 | 1838~1849年 | 江戸時代将軍家慶の治政 | 67~78歳 |
第四編 | 言志耊録 | 340条 | 1851~1853年 | 80~82歳 |
このブログでは、佐藤一斎翁に学ぶ温故知新の会より
版権を譲り受け特定非営利活動法人「いわむら一斎塾」が発行している
彫版「名言録集」に記載の200編について
わかりやすく書いていきたいと思う。
この本は、訓数が以下の分野に分類されているので、自分に必要な部分がわかりやすい。
天理・道理 1条-46条・碑文1条
学問・教育 47条-67条・碑文3条
人生・生活 77条-151条・碑文4条
社会・経済 152条-200条
番外 2条
少にして学べば壮にして為すこと有り。
壮にして学べば老いて衰えず。
老いて学べば死して朽ちず。
【意味】
青少年時代に学べば、壮年になって役に立ち、何事か為すことがある。
壮年時代に学べば、老年になって気力が衰えない。
老年時代に学べば、見識も高くなり、より多くの社会に貢献できるから死んでもその人望は朽ちない。
言志後録60条 三学戒(さんがくかい)
この条文は、佐藤一斎氏の生きざまを表している一文であり、決して表舞台に立つことがなかった氏だが、いろいろな人たちの心に火を灯し、80歳を過ぎても「言志四録」を書くことで後の日本を変えていった人物である。
私は、千年ノートの創始者である岡西導明先生から彫版「名言録集」をご紹介いただき、言志四録を学びました。今の世の中にも繋がる教えの数々が散りばめられていることを感じ、大切に学び続けたいと想っています。
そして、このブログを通して一人でも多くの方の心の火が灯ることを願っています♡感謝♡